A vanishing word, a vanishing place.

そしてまたここにたどり着く。

I wish it would snow anyway.

 少し前に楽しく飲んで、呑みすぎて、ちゃんと酔っ払ってしまい、感情のタガが外れて帰宅後にわーっと泣いた。たぶん、きっと、自分が思うよりも僕はイッパイイッパイだったんだろう。思うことを口に出して、ただ泣いたら、少しだけスッキリしたような、しないような。けど、涙が止まるまでは拭かずに泣いて、そして朝方に寝た。その日は、中途覚醒はあったものの、二度寝も三度寝もして、ここ数ヶ月で一番寝た。とはいえ、のべ8時間くらいなので普通の睡眠時間なのだけど。

 人に会う時も最小限にとどめ、手洗い消毒をマメにして、それでも地元で飲んで、後ろめたいような気持ちが隅っこにあるのをアルコールで麻痺させて。手元のマスクの種類は増え続けて、汗かきながら蒸れた呼吸をして、熱中症に気をつけて。積み重なる小さな澱がとうとう溢れたんだと思う。それでも、生きているし、仕事はあるし、生き延びなきゃいけないし。ゲリラ豪雨の後に虹を見上げて、どうすればいいんだろうと思う。どうせなら雪でも降ればいいのにと、二重の虹につぶやく程度には。

 これでもストレスは最小限にとどめようと、苦手なものからは距離を置き、見たくないものは避け、心地よいものだけを傍に、としてきたのだけど。難しいね。インドアの、家から出ないでの、ストレス解消法がうまい具合に見つからない。オンラインライブを見たり、オンラインのイベントに参加したりはしているんだけど、どうもやっぱりちょっと違う。これはこれでいいものだし、楽しんではいるんだけど。

 都内とはいえ、面積的には広く大きな制限なのだから、もう少し外に出てもいいのかもしれない。どうなんだろう? とはいえ、灼熱の魔都東京は休みの日中に外に出る気を失せさせる。もう少し涼しくなったら、都内観光でもしてみようか。いや、行きたい展示や映像はたくさんある。それは消化していこう。この制限下で観るものはやっぱり違うだろうから。今、観るべきものはたくさんある。

 いつまで耐えられるかなぁ、いつか慣れるのかなぁ。ライブで踊って歌いたい、球場で歌って応援したい、プールや海で泳ぎたい、電車や飛行機に乗って遠くに行きたい、なにより何も気にせず好きな人たちと笑って飲んでいたい。

 文字にして吐き出せる欲望くらい、吐き出さないと、ね。
 でも、本当にもうこれが無理だとしたら、僕は大丈夫なんだろうか?



サカナクション / ネイティブダンサー